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カラオケのキーは何半音下げればいいのか

約5分運営者が書いています

好きな曲なのに、サビの一番いいところで声が出ない。キーを下げればいいのは分かっているけれど、いくつ下げればいいのかは誰も教えてくれないんですよね。

カラオケ店の機械なら、♭を押しながら「これくらいかな」と探せます。でも自分で伴奏音源を作って練習するとなると、当てずっぽうで書き出しては聴き直すことになって、なかなか進みません。

この記事では、何半音下げればいいかの決め方と、下げることで何を失うのかを書きます。あと、意外と効くのに知られていない「順番」の話も。

まず、下げれば下げるほど楽になるわけではない

いちばん最初に押さえておきたいのがこれです。キーを下げると高い音は届くようになりますが、曲全体が同じだけ下がるので、低い側もそのぶん下がります。

声には上と下の両方に限界があります。上が出なくて困っている人は上ばかり見てしまいますが、下げすぎると今度はAメロの低いところがかすれて出なくなります。「サビは出るようになったのに、全体としては前より歌いにくい」というのは、これが起きています。

自分の声が出る幅
原曲のまま
サビが上にはみ出す
下げすぎたとき
Aメロが下にはみ出す
上と下の両方が幅に収まる範囲を探します。上だけを見て決めると、たいてい下げすぎになります。
声の出る幅は動かない。動くのは曲のほうで、上が入れば下が出る。その手前で止めるのがちょうどいい下げ幅。

目安は −2 から。多くの人は −2 〜 −4 に収まる

半音1つが、カラオケ機の♭1つです。まず −2(全音下げ)で試すのが手堅い出発点になります。原曲が高くて困っている人の多くは、この幅で足ります。

  1. −2 で書き出して、通しで歌ってみる。サビだけでなく、いちばん低いところも声が出ているか確かめます。
  2. サビがまだ苦しければ −1 ずつ下げる。低いところが苦しくなってきたら、それが下限です。
  3. 上も下も収まる幅が見つかったら、そこが自分のキー。多くの場合、−2 から −4 のどこかに落ち着きます。

音質はどれくらい落ちるのか

正直に書くと、必ず落ちます。キーを変えるというのは、録音された波形を一度こまかい断片に分けて、間隔を変えて組み直す処理だからです。動かした分だけ、元の音から離れていきます。

実感としてはこのくらいです。±1〜2半音なら、伴奏に混ざってしまえばまず気づかれません。±3〜4で音の質感が少し変わり、注意して聴くと分かります。±5を超えると、はっきり「加工した音」に聞こえてきます。

このサイトのキー・テンポ変更で動かせるのは ±6 半音までですが、これは「端まで使っていい」という意味ではありません。上限があるのは、それより先が実用にならないからです。

順番を変えるだけで、仕上がりが変わる

ここがいちばん知られていないところだと思います。歌が入ったままキーを動かすと、加工したことがすぐ分かる音になります。

理由ははっきりしていて、人の声はいちばん聴き慣れている音だからです。ギターやドラムが少し変わっても気づきませんが、声が少し変わると誰でも分かります。だったら、先に歌を抜いてしまえばいいわけです。

歌が入ったまま動かす
原曲
キーを下げる
声の加工が耳につく
先に歌を抜いてから動かす
原曲
ボーカル除去
伴奏だけ
キーを下げる
同じ半音数でも落ち着いて聞こえる
やっている操作は同じ。ただ、いちばん加工が耳につくパートを先に外しておくかどうかで、聞こえ方が変わる。

手順としては、まずカラオケ音源作成で伴奏を作って、その書き出したファイルをキー・テンポ変更へ持っていく、という2段構えになります。ひと手間増えますが、同じ半音数でも仕上がりが違います。

カラオケ機のキー変更と何が違うのか

目的は同じですが、中身がまったく違います。カラオケ機の伴奏は「どの楽器が、どの高さの音を、どのタイミングで鳴らすか」という演奏データとして持っています。だからキーを変えても、単に別の高さで演奏し直すだけで、音質は一切落ちません。

一方こちらが扱っているのは完成した録音です。すでに混ざって1本になった音を、あとから高さだけずらすことになるので、どうしても無理が出ます。録音を使う限り、この差は避けられません。

逆に言えば、録音から作るからこそ得られるものもあります。原曲そのものの演奏が伴奏になるので、間奏の長さもフィルの入り方も原曲どおりです。カラオケ機の打ち込み版だと、覚えた歌い出しのタイミングが微妙に違う、ということが起こります。

ついでに、速さも変えたくなったら

キーとは別に、テンポだけを変えることもできます。同じ画面で、キーは ±0 のまま速さのつまみだけを動かせば、音の高さはそのままで遅く(速く)なります。

練習ではゆっくり再生が効きます。80%あたりが、追える速さと音がにじみ始める境目です。それより遅くすると、かえって拍の位置が分かりにくくなります。逆に速くする側は壊れるのが早く、120%を超えたあたりから打点が二重に聞こえ始めます。

さいごに

まとめると、−2から始めて、上と下の両方が出る幅を探す。そして歌を抜いてからキーを動かす。この2つだけで、たいていはうまくいきます。

この記事で紹介したステム分離は、ブラウザで無料で試せます(登録不要・音源は端末から出ません)。

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