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ネットが遅いとき、本当に効く設定と効かない設定

約6分運営者が書いています

夜になると動画が止まる、朝は普通なのに夜だけ遅い。ネットの速度って、困りはじめると本当にストレスですよね。

検索すると「これで爆速!」みたいな設定変更がたくさん出てきます。ただ、その中には十年以上前には意味があったけれど、今のパソコンやルーターではもう効かないものが結構混ざっているんです。逆に、効くものはわりとはっきりしています。

この記事では、実際に効くものと、たぶん効かないものを分けて書いてみます。難しい設定をいじる前に、まず順番に確かめていくのがいちばんの近道です。

まず「どこが遅いのか」を切り分ける

いちばん大事なのはここです。ネットは家の中から外まで、いくつもの区間がつながってできています。そのうちどこか1か所が細ければ、他をどれだけ太くしても速くなりません。 ホースの途中が潰れているのに、蛇口を全開にするようなものです。

1
パソコン・スマホ
2
Wi-Fi の電波
3
ルーター
4
プロバイダの区間
5
インターネット
夜だけ遅い、という症状はたいてい4番目で起きています。ここが原因なら、パソコン側の設定をどういじっても変わりません。
家の中から外まで、道は何区間にも分かれている。速度を決めるのは、その中でいちばん細いところ。

切り分けはかんたんで、スマホを4Gや5G(Wi-Fiを切った状態)で試してみるのがいちばん早いです。それで速いなら家の中が原因、それでも遅いなら回線かその先が原因、とおおよそ分かります。有線でつなげるパソコンがあるなら、有線と無線で比べるのも有効です。

だいたいこれで直る(効く順)

1. Wi-Fiを5GHzに変える

ルーターの電波には2.4GHzと5GHzがあって、名前の末尾に「-A」「-G」が付いていたり、「5G」と書いてあったりします。2.4GHzは電子レンジやBluetooth、ご近所のWi-Fiと混み合いやすい帯域で、混んでいると素直に遅くなります。5GHzのほうがずっと空いていて速いです。

ただし5GHzは壁に弱いので、ルーターから離れた部屋では逆に不安定になることがあります。近い部屋は5GHz、遠い部屋は2.4GHz、と使い分けるのが現実的です。

2. ルーターの置き場所を変える

地味ですが効きます。床に直置き、テレビの裏、金属のラックの中、水槽のそば——このあたりは全部よくないです。部屋の真ん中寄りで、少し高いところに置くだけで、届き方がはっきり変わることがあります。

3. 有線でつなぐ

身も蓋もないですが、動かさない機械(デスクトップ、テレビ、ゲーム機)は有線にするのがいちばん確実です。Wi-Fiの不安定さがまるごと消えます。

4. IPv6(IPoE)に切り替える — 夜だけ遅い人はこれ

「昼は普通なのに夜だけ遅い」という症状に、いちばん効くのがこれです。フレッツ系の回線には昔からのPPPoEという通し方があるのですが、この方式は途中に通り道の狭い装置があって、みんなが使う時間帯にそこが渋滞します。マンションの共用部が細い、というのとは別の話で、契約している速度とは関係なく遅くなります。

これをIPoE(プロバイダによって「v6プラス」「transix」「OCNバーチャルコネクト」など呼び名が違います)に変えると、その渋滞する装置を通らなくなるので、夜の遅さが解消することが多いです。申し込みが必要で、対応したルーターも要ります。無料で切り替えられるプロバイダが多いので、契約先の会員ページを一度見てみてください。

5. ルーターを再起動する・ファームウェアを更新する

最後に、いちばん地味で、いちばん効くことがある方法です。ルーターは何か月も動かしっぱなしになりがちで、それだけで調子が落ちることがあります。電源を抜いて30秒待って挿し直す。これで直ってしまうことが本当にあります。設定画面にファームウェアの更新があれば、それも当てておいてください。

「速くなる」と言われがちだけど、たぶん効かないもの

ここからは、検索するとよく出てくるのに、いまの環境ではほとんど意味がないものです。害があるわけではないので試すのは自由ですが、これで解決しなかったからといって落ち込まなくて大丈夫です。もともと効かないので。

よく見る対処実際のところ
MTUの値を細かく調整するADSLやPPPoEの時代の話です。いまは自動で決まりますし、MTUがずれていると「遅くなる」より「特定のサイトだけ開かない」という出方をします。速度対策ではありません。
Windowsのレジストリで受信窓(RWIN)を広げるWindows Vista以降は自動調整が入っているので、手で書き換える意味はありません。むしろ固定すると悪くなることがあります。
DNSを 8.8.8.8 などに変える効く場面はありますが、速くなるのは「名前を引く時間」=ページが開き始めるまでの一瞬だけです。通信の太さ(帯域)は変わりません。動画が止まる問題には効きません。
ブラウザのキャッシュを消すキャッシュは「もう一度取りに行かなくて済む」ための仕組みなので、消すと一時的に遅くなります。表示がおかしいときの対処であって、速度対策ではありません。
高いLANケーブル(Cat7・Cat8)に替える1Gbpsの回線ではCat6で上限に届いています。それ以上のカテゴリにしても、頭打ちの位置は変わりません。
「回線が速くなる」中継機器・アプリ中継器は電波の届く範囲を広げるもので、元の回線より速くはなりません。ソフトの類は、何をしているのか説明できないものは避けたほうが無難です。
効かない、というより「別のものに効く」ものが多いです。目的を取り違えなければ、どれも悪いものではありません。

測って確かめる

何かを変えたら、変える前と後で同じ条件で測るのが大事です。時間帯が違うだけで数字は動くので、夜の遅さを調べたいなら夜に、同じ場所・同じ機械で比べてください。

いま自分がどう見えているかは、このサイトのIPアドレス確認で確かめられます。IPv6に切り替わったかどうかも、ここで「方式」がIPv6と出るかで分かります。ドメインの向き先や、メールが届かないときの設定を調べたいときはDNS検索もどうぞ。どちらも登録不要です。

ネットが遅いと、それだけで一日の気分が削られますよね。難しいことをする前に、まずWi-Fiの帯域と置き場所、それでだめならIPoE。この順番で試すのがいちばん近道だと思います。

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